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コーチングを実践してみて出てきた問題どうする?➂
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現在ブログのテーマ「コーチング」シリーズ。
前号No320からは「コーチング」実際にコーチングを学び職場で実践した上司(管理監督者)が私に送ってくれた、直面した問題「こんなときどうすればいいの?」という質問について答えていきます。
■実際に職場でコーチングを実践して出てくる問題・疑問、質問の5つの実例
(1)部下からこれまで出なかった反対意見が出てきて、対話にならず難しい。
(2)部下の話を聞ける様になったが、本音を話しているのかよくわからない。
(3)部下の話をよく聴いて、こちらの意見をすぐ言わずに質問をし始めたら、何か意図があるのかと勘ぐられたりして、もっと指示して欲しいと言われた。
(4)何を訊いても答えない(自分の意見を言わない、消極的・意欲低い)部下をどうコーチングしたらよいか。
(5)話を聞いたり、質問投げかけようとしても結局の所、自分の意見を押し付けたり、誘導しようとしてしまう自分に気づいた。
今号では、「(3)部下の話をよく聴いて、こちらの意見をすぐ言わずに質問をし始めたら、何か意図があるのかと勘ぐられたりして、もっと指示して欲しいと言われた。」
について考えていきます。
この質問へは次のようにお答えしました。
「コーチングを職場で活用する際に、面談のような改まって話を聞く場面と、日常の仕事場面、例えば報告・連絡・相談や会議・ミーティングでの上司・部下のやりとりの場面とがあります。
前者の場合は、目標面談であれば、
『まず君自身が考えている今期の目標について教えてくれるかい、私はまず良く聞くから』とか、
フィードバック面談であれば『君自身の今期の自己評価を聞かせてくれるかい』と言って、
まずじっくりと部下の思っていること、考えていることを傾聴すること。
そして、相手に質問して事実や相手の理解、認識について確認していくこと。
面談は、そういうやりとりをする場面ですのでごく自然に話し(質問し)、聞くことが出来ると思います。
この面談場面ですぐに上司としての意見を言い始めたら、部下は、それ以降本音を言わなくなるか、場合によっては面談がたちまち論争の場となります。
さて、この(3)の質問の内容は、後者のような日常の仕事場面で、これまで相談でも何でも部下の話を一聞いたら、すぐに十くらいの指示・命令、アドバイスをしていた上司が急に部下の話を聞くような場合に多く見られることと思います。
その際には、なぜすぐ指示しないで黙って話を聞くのか、質問をするのか、についてこちらの意図を最初に、明確に伝えておくことが大切です。
コーチングで部下との協働関係を築くためには、お互いの目的、狙い、意図を共通に認識しておく事が必要なのです。
ですからこの場合は
『まずあなた自身の意見や考えを知りたいから、まずは今思っていることを話してください』、『私がすぐアドバイスするだけでなく、君自身のアイデアや提案も出して欲しいので、今考えている事を教えて欲しい』
などと先に言っておくのです。
場合によっては、
『今コーチングというマネジメントの方法を勉強して実践しようとしている。
これは、皆の仕事では、皆さん一人一人が主人公として仕事をするために、上司が部下の意見を受け止め、さらに部下である皆さん自身にもっと考えてもらうように質問するのです。
すぐに私が答えを出すのものではない。
上司である私から指示ばかりしていると、折角の君たちのいい考えを引き出せなくなるので、できる限り皆の意見をよく聞きたいと思う』
とまではっきりと伝えるのです。
そうすると部下も安心して話し始めるでしょう。
そして、部下が本当に上司のアドバイスを聞きたい、もう自分の意見は出尽くした、と言うタイミングで初めて上司としてのアドバイスを伝えると今以上によく聞いてくれることでしょう。
しかも、部下とのズレも少なくなります。なぜなら、部下が本当に求めていること、聞きたいことをよく聞いて理解したあとに伝えるアドバイスだからです。」
コーチングの実践に対しての質問(3)とその答えは、いかがでしたでしょうか。
それでは、(4)(5)のコーチング実践に対しての問題・質問の実例については、また次回以降で。
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