帯広の百貨店「藤丸」さん、帯広での知名度は100%といっても言い過ぎではなく、知らない人はいない。
北海道内では、どうだろうか?道東地区の十勝以外の釧路、根室、網走支庁管内(4支庁合わせて人口合計約100万人、全道の18%)ではもちろん高い知名度があり、札幌でも知っている人は多い。
道内の他の支庁では、知っている人はそう多くは、なかったかもしれない(北海道の人間は、自分の地元と札幌のことしか知らない人が多いように私は思う)。
大雑把(かなり適当・・・)で半分の人は藤丸さんの名前を知っているとする。しかし、この記事のタイトル「お買い物バスツアー」で、道内全域でも知名度はかなり上がり、全国的にも知っている人が2倍位になったかもしれない。
スタートは、昨年の3月1日。道東で唯一の百貨店となっていた藤丸百貨店が、釧路発着の無料送迎バスを初めて運行した。
釧路から来ていたお客様の女性からの声を聴いた同社のY専務が企画して実施。
当初3台、100名の予定が、350名にものぼり、急遽バスを10台に増やして運行した。
(ニュース記事は、こちらご参照)釧路新聞、2008年3月2日
こちらのブログにも紹介されている。■[街]藤丸が凄い事をやらかそうとしている!
現在は、釧路、北見・網走(途中、美幌・訓子府・置戸)、中標津の正面からのツアーを
毎月1回程度実施している。
スタート時は、無料ツアーであったが、現在は発着地により、2千円〜2千5百円の代金を頂戴して、店内で使える商品券5百円をつけている。
また、当初は3時間の滞在時間であったが、現在は4時間〜5時間半。
これは、短い時間で店内での買い物がゆっくりできない、またせっかくきたのだから、他にも
寄りたいというお客様の声があったからのようだ。
無料というので確かにインパクトや宣伝効果もあっただろうが、しかし長くすると、中にはバスで来たものの百貨店には寄らず・・・、というケースも出てしまう。
無料送迎バスといっても、お客様を全てお店に囲い込むことはできない。
ということもあり、現在の形に落ち着いたのだろう。
実は、1年前の記事は読んでいたが、その後3方面に増えたことは知らなかった。
先日、毎年2回藤丸さんにお世話になっている札幌でのスーツのイージーオーダー会でそのY専務ご自身から聞いた話だ。
このバスツアーの企画段階では、各発着地の地元商工会議所や主要なお店に事前に挨拶にいったり、可能な限り発着地のバス会社を使うなど、自店や帯広だけではなく、道東地域全体にも配慮されている。
(いろいろとご苦労もあったようだ)
その他にも、Y専務は、地元の有名なお菓子や地場産品を三種組み合せた商品「十勝小箱」を販売したり、お客様の声に耳を傾け、今は、自動化で見られなくなってきたエレベーター嬢を、常にお店出入り口のご案内係として、お年寄りや身体の不自由な方に配慮したり、等、いろいろと出てきたアイデア・企画を、できるものはすぐ実行に移している。
また、各地区の百貨店がそれぞれ地元特産品を「十勝小箱」のように組み合せた「○○小箱」をつくり、全国の地方百貨店のネットワークで相互販売することを働きかけたり〜これは現在百貨店協会で検討中とのこと〜、まだまだ知恵は尽きないようだ。
しかし、専務の本当のねらいは、社員全員がお客様の声に耳を傾け、これまでの経験にとらわれず、自ら企画し、実行に移す、本当にお客様と共に歩む百貨店になることではないだろうか。
地元(北海道)の企業を人の面で支援する私たちとしても、是非応援していきたい会社の一つです。
※地元では、「新しく藤丸を創造する会」という勝手連的な応援団もあるとのこと。
お客様に貢献し、地元に支えられるという「つながり」「きずな」を創っていくことが、これからも活躍する地域企業のありかたかもしれない。
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2009年05月24日
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