このホテルは、全国に15の施設を持つ観光ホテルグループの一員でもある。
その訪問の詳細はまた別稿にするとして、その夜泊まった外苑前のホテルの近くの大戸屋さんで夕食後、ぶらりと書店に寄ったら、平積みの本の中から「星野リゾート事件簿」と言うタイトルが目に入った。
(余談だが、現在国内外に240店舗を持つ株式公開企業となったこの会社の三森久実社長がまだ30歳の頃、ある講座でご一緒した。あの頃はまだ池袋の本店と他に2店を持つ食堂だった。確かに、その時からビジョンは持っていた。素晴らしい発展ぶりであり、また久しぶりに食べたら非常に良心的な経営を実践していると感じた〜つまり美味しかった。)
この本及び少し前から雑誌やネットなど、下記(※)で目にしていた星野佳路という経営者について情報からの、彼の経営の本質について(私の理解は、これだ!)以下にまとめてみた。
※「ビジネスパースン半生記:星野佳路」
「フロントランナー:星野佳路」
「ドリームゲートインタビュー」
(1)経営と事業の戦略・方針はトップが責任を持って打ち出す。その考え方を従業員共有化し、その戦術展開を行っている。
(2)多くのリゾート・宿泊施設を手がけているので、それぞれにマーケティングに基づき、個別の戦略(コンセプト)を打ち立てている。
(3)その戦略のもとに、具体的な戦術展開は、責任者(総支配人や女将)に任せ、かつ「問いかけ」により方向性は間違えないように支援している。
(4)施設に元からいる人材、中途採用の異業種からの人材、新卒人材などの多様な従業員にその戦略による方向性を示し、やる気を能力を引き出している。
(5)従業員が上からの指示に従って行動するのではなく、自ら共感しているコンセプトにより、自ら感じている方針(お客様の満足)により自ら動く、という仕組みと風土をつくりあげている。
さらに要約すると、星野氏自身最初とそして次に星野リゾートでの経験、つまりトップダウン的な経営での失敗と言う学習を活かして、
『「情報公開」と「フラットな組織」で、上記の共感ある戦略(ビジョン、コンセプトなどモノサシになるようなもの)の共有化とスタッフ中心の戦術展開を行っている』
となります。
先に掲載したネット情報は、ほとんど星野氏へのインタビュー記事でしたが、本書はスタッフへの取材記事、そのストーリーから浮かび上がってきたことから、それが実際に機能していると感じました。
もとより私自身、人の意識・行動とマネジメントの側面からの視点であることはいうまでありませんが。
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