2014年01月03日

『フラノマルシェの奇跡』から学ぶこと

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このブログを目にした皆さん「フラノマルシェ」はご存知でしょうか?
北海道の方でしたらかなり多くの人が、町づくりや商店街活性化に関わる人でも多くの人が知っていると思います。

国が2006年に示した中心市街地活性化の方針で「コンパクトシティ」で、2007年から富良野市で民間を中心に商工会議所や市役所のメンバーが中心になりスタートした「中心市街地活性化基本計画」の第一段階で2010年にオープンした「市民の憩いの場」、そこに集う人への「まちの情報発信の場」であり、市民と観光客の交流する「町へのおもてなしの場」「まちの縁側」の施設です。



本書は、この「フラノマルシェ」が、まだ影も形も、名前もなく、ただ、中心地にあった病院が移転し、その跡地の計画がほとんど何もない、「そんなこと許されていいと思います?」と著者が言われたところから始まる物語です(と言ってももちろん、実録です)。

とはいえ、中心市街地活性化計画の実現の単なる記録の書ではなく、そのプロセスが個性的な登場人物と共に口語体というか方言体も一部入り、漫才チックでオヤジギャグもちりばめながら、著書の前二著(「富良野笑市民ライフ」「笑説これが北海道弁だべさ」)に負けない面白さ。割合は少ないが計画やその分析などについては真面目チックに語られている。

これ以上の内容は、実際に本書を手に取って読んでもらうこととして、この書はある面でプロジェクトマネジメントの実録であり、公的な支援や助成金を活用したまちおこしの成功事例である(まだ進行形ではある)。
一筋縄ではいかない、地域での合意形成(共感づくり)【第1章第8話コンセンサスづくりに東奔西走の日々】やお役所(経産省)とのやりとり【第4章第3話思わぬ役所の壁】は極めてリアリティもあり、率直な語り口。

学んだことと言うか、記憶に残った言葉の数々を最後に述べる。
〇まちづくりに欠かせない3つのファクター「パッション(情熱)」「ミッション(使命感)」「アクション(実現に向けての具体的な行動)」
〇「まちづくり」とは「まち育て」、これはたとえて言えば「子づくり」と「子育て」、「つくる」は短期戦だが、「育てる」は長期戦。
〇「ないものねだりの、あるもの無視」と言う態度をあらためて「あるもの探しの、あるもの活かし」

特にこの3つ目の言葉は、私の企業研修での「解決志向」のアプローチそのもの。
また全体を通して仲間づくり(本書では「一味」&「ソウルメイト」)がやっぱり、不可欠だ。

さあ、あなたもこの本を読んで、大変なことを楽しく、面白く成し遂げる、やり続ける世界の一味へ、ようこそ!


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posted by じんさん at 18:59| 北海道 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | お薦め本・書評など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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