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『できる人≠ェやっている 質の高い℃d事の進め方 秘訣はトリプルスリー』
『真・報連相』を提唱し、日本報連相センターの創設者でもある糸藤正士さんの書かれた本です。研修トレーナー、人事組織コンサルタントをしている私の大先輩であり、たくさんのことを学ばせていただいた師の一人でもあります。
本書には、単なる仕事の進め方のノウハウではなく、“質の高い”仕事の進め方の基本が簡明に書かれています。
いい仕事をすることが、業績・成果主義的に「目標達成」することや「効率的・コスト削減」をすること、と捉えがちな中で、本当のいい仕事とは何かを考えさせてくれます。
読み終えて、一番印象に残ったことは
『「自己」との関係で「手段・やり方」を考える』
(第1章第1節)という言葉です。
「何のために(目的)」、「誰のために(顧客)」を考えることが、私はいい仕事をする上で大事だと思っていました。
もちろん本書でもその2つのことは基本に入っていますが、その前に「自己をふり返る」ことが大事だと言うのです。
さらに、もう一つ上げるとすれば、仕事や人と向き合う自分自身の姿勢・あり方をふり返る「3つの方向」です。
「3つの視点」「3つの深度」「3つの方向」(トリプルスリー)が本書の3つの柱です。
このトリプルスリーは、全て簡潔明瞭な言葉ですが、長く研修講師を務めた著者の経験からの身近な具体事例がちりばめられ、抽象レベルの言葉の説明だけで終わっていないことで、分かりやすく、自分の仕事の進め方をふり返ることもできます。
近年頻発する大企業、行政機関(ごく最近では大学)での不祥事は、まさに「“質の低い”仕事の進め方の実例」。
本書は、企業、役所、学校、病院などあらゆる組織の指導者(トップ・上司・リーダー)に読んでもらいたい(特に第4章、第3節(1)「人のふり見て、我がふり直せ」)。
『誠実にして、はじめて禍を福に変えることができる。術策は役に立たない』
(同書188頁、二宮尊徳の言葉)
最低3回、読むたびに「3つの深度」を深めながら、自問自答しながら読んでほしい。
そして、本当にいい仕事をしたい、そんな職場をつくりたいと思う方へもお薦めの書です。
関心を持たれた方は、以下の書名をクリックして下さい。
『できる人≠ェやっている 質の高い℃d事の進め方 秘訣はトリプルスリー』
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