2019年03月20日

「目的思考」で学びが変わる、学校の「当たり前」をやめた


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工藤勇一「目的思考」で学校が変わる.jpg
本稿のタイトルは、千代田区立麹町中学校の工藤勇一校長の改革の記録。前者はライターが取材してまとめた本、後者は工藤校長本人の著作。

この本を知ったのはfacebookの広告かシェア投稿。
先月2月27日の苫小牧での講演会と翌日から稚内でのワークショップのJR車中の往路で2冊を読破(乗っていた時間は苫小牧往復も含めて片道で延べ8時間半。半分くらいは眠っていたけど)。

さて、なぜこの2冊を買って読もうとしたかというと、書名に惹かれたのです。
『「目的思考」で学びが変わる』、この学びにはいろいろな言葉を入れ替えることができます。『「目的思考」で会社が変わる』、『「目的思考」で職場が変わる』、『「目的思考」で仕事が変わる』等々。

もう1冊学校の「当たり前」をやめた』。これも同じく『会社の「当たり前」をやめた』、『役所の「当たり前」をやめた』、『病院の「当たり前」をやめた』等々。

内容も簡単に紹介しましょう。

『「目的思考」で学びが変わる−千代田区立麹町中学校長・工藤勇一の挑戦』多田慎介著、ウェッジ、2019年

工藤勇一校長は、従来の公立高校では考えられないような改革を次々と実行している。「社会で生きる力」を育てる手法にはビジネスの場面に通じるようなものも多い。そのため、教育業界に携わる方々はもちろん、広くビジネスパーソン全般からも、衝撃を感嘆を伴って受け止められるのでと考えていた。(はじめにより)

以下は4章からなる本書の各章のサマリー
○「目的と手段を履き違えない」手段が目的化しているものは、やめる「夏休みの宿題をやめた」「中間、期末テストをやめた」「固定担任制の廃止と全員担当制の導入」

○「子どもたちのためになっているかを第一に考える」何かを判断するときの優先基準は、一に子どものためになるかどうか、二に保護者のため、三に教員、そして学校。教育委員会の都合は最後に考えよう。

○「社会に出たら何もかも指示されることなんかない」体育祭も学校祭(麹中祭)もすべて生徒たちが企画・運営する(生徒が考えて決めて実行する)。体育祭は『生徒ファースト(自分たちのために)』、学校祭(麹中祭)は『観客の皆さんを楽しませる』がミッション。

○「完璧な親なんていない、大人も学び続ける」保護者のアクションで学校が変わる。


『学校の「当たり前」をやめた。 ― 生徒も教師も変わる! 公立名門中学校長の改革』 ―工藤勇一著、時事通信社、2018年

以下、私が、この本の本質と思う個所の紹介です。

「目的と手段を取り違えない」
「上位目標を忘れない」
「自律のための教育を大切にする」


こうしたいくつかの基本的な考え方を大切にして、多くの学校で「当たり前」とされてきたことについて、見直しを続けてきました。
・・・・・・
教師は、人材育成のプロであるはずです。そうでなければなりません。
・・・・・・
学校が変われば、社会は必ず変わります。(以上「はじめに」から)

学校が変わるために、今、何が必要なのでしょう。
それは教育の本質を取り戻すことです。・・・何ために学校があるのか、作られた制度の中で考えるのではなく、生徒、保護者、教員が最上位の目的を忘れず、ぶれずに、ゼロベースで積み上げていくことです。(最終章の終わり)


私は、特にこの最終章の終わりに記されたこの3つの文章が一番強く印象に残った部分です。

なぜなら、この「学校」を他の組織に入れ替え(例えば「会社」「役所」「病院」等)、「教育の本質」をその組織の本質として考え、「生徒、保護者、教員」をその組織の当事者に入れ替えれば、全ての組織の変革につながる言葉だからです。


この2冊の本は、学校の教員や学校教育関係者だけではなく、公的機関や非営利組織(つまり、自治体や病院)、そして民間企業などすべての組織でいい仕事をしようとする人、組織マネジメントに取り組むすべての人にお薦めしたい。



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posted by じんさん at 22:30| 北海道 ☔| Comment(0) | いい仕事、いい組織 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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