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コーチングを実践してみて出てきた問題どうする?C
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現在ブログのテーマ「コーチング」シリーズ。
No320からは「コーチング」実際にコーチングを学び職場で実践した上司(管理監督者)が私に送ってくれた、直面した問題「こんなときどうすればいいの?」という質問について答えていきます。
今号では、
「(4)何を聞いても答えない(自分の意見を言わない、消極的・意欲の低い)部下をどうコーチングしたらよいか。」について考えていきます。
『仕事がよく出来ない、ミスをすることが多い。そこで、これまでは叱ってばかりいたが、それでも変わらない。
コーチングを勉強して、今度は質問をして自分で考えさせようとするが、ほとんど反応がない。
「自分ではわかりません」とか、「はあ〜」と言ったっきり。この様な場合にはどうしたらよいのでしょうか』
この質問へは次のようにお答えしました。
「コーチング場面でも、質問しても中々返答が返ってこないということはよくあることです。
そんなときに、イライラして、勝手にやれ!とか、何にも考えていないのか!と思ってもしようがありません。
まずは「待つ」です。
相手が考え中なのに、すぐこちらが口を開き、すぐ答えないことを叱ったり、自分の意見をしたりすることがよくあります。
いつもより、少し、もう少し相手が口を開くまで待ってみることです。
沈黙のスキルというのがあります。一緒に沈黙の時間・空間を共有するのです。
次に、確認です。何故、答が返ってこないのか、を確認するのです。
「私が訊いたこと(質問したこと)で何かわかりにくいことがある?」とか「この質問は答えずらい?」と確認すること。
「すぐには、答えが出てこない?」というのもあります。
そして、意味がよく分からない場合は説明し、再度確認すればよいのです。
すぐに出ない、というのであれば、「今日中に考えてもらえる?」「明日までには答えを持ってきてくれるかい?」と聞いて相手の口から「はい、明日までには何か考えておきます」というように言ってもらうことです。
最初は、とにかく相手が考えやすいように、口を開きやすいようにすることです。
もっと突っ込んだ質問としては「何か私には答えずらい(言いにくい)のかな」と相手の心情や相手との関係を確認することです。
他には、「どうして何も答えが出ないのかな」、「今自分自身についてどう感じている」というように、すぐ口を開かない今現在の状況について感じていることを引き出すことです。
それも矢継ぎ早にではなく、相手のペースに合わせて「本当にあなたの考え、答えを聞きたいんだよ」ということを全身で伝えるのです。
相手が口を開かない、意見を言わないという原因は様々です。
ここで黙って引き下がっておいたほうが後から文句も言われない(これまで目の前の上司は自分の意見を言うだけで、どうせ言ったって聞いてくれない)。
いまさら自分の意見や提案などしたら、後が面倒くさいだけだ(何か言って押し付けられても損だ。手伝ってくれそうもないし)。
中には、いつも言われた事をやっているだけの繰り返しで、本当に何も考えていない(すぐには考えられない)。これはかなり重症です。
以上他の観点も含め整理してみると、
a.何か深刻な悩みがあり、問題を抱えて、集中できない。
b.危機意識がない(このままの仕事でも何とかやっていける)こと、その心の内には⇒どうせ私は期待されていないと思っている、こんなんでも許されると言う甘え、などです。
c.目の前の上司が信頼できないので、うかつに意見など言えない。
d.仕事が機械的作業になって、ほとんど意識的に頭を使わない事が習慣化されてしまった。
どちらにしても、相手はどう感じているかを、どうしたら意見を言えるようになるかという視点をもつ事です。
さらに相手(あなた自身)のために、自分で考える、意見を出すことが大事なんだよ、というメッセージを本心から伝える事です。
目の前に人は、あなたの前で黙っているだけかもしれません。他の人、違う場面では結構元気で、喋っているのかもしれません。
「黙っている君は、私には、自分の力を隠しているように見える」、「私は応答がなくて困っている」。
信頼関係づくりはその場の対応スキルだけでは構築できません。
本当にあなたの言うことを聞きますよ、という姿勢が伝わる事が大事です。
また、確率的には低いかもしれませんが、一般的にあり得る可能性として、何を聞いても応えてくれない社員が40歳、50歳の社員で何をやっても全然埒があかない場合、心因性のウツ状態ということも推定できます。
これは心理的ストレスなどを原因として、意欲が低下し、非常に無気力に見える状態になります。
この場合には、コーチングの範囲ではなく心理カウンセラーか医者の範疇になります。
この心因性うつ病は、あくまでも病気であり、人格の問題ではありません。参考までお伝えしておきます。」
コーチングの実践に対しての質問(4)とその答えは、いかがでしたでしょうか。
それでは、(4)(5)のコーチング実践に対しての問題・質問の実例については、また次回以降で。
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2023年10月11日
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