2013年02月22日

江副さんの『マネージャーに贈る20章』その2〔第6章〜第10章〕

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前回に引き続き、江副さんが社内報で書かれた『マネージャーに贈る20章』の第6章〜第10章まで。

<第6章>
優れたマネージャーは、人に協力を求める時、"彼との個人的な親しさ"によってではなく、"仕事を良いものにするためには誰に頼むのがベストであるか"という観点からこれを行う。
誰とでも一緒に仕事ができるようにならなければならない。


人の強みを活かすこと、人を活用すべきリソースとしてみることは「マネジメント」にとっては再重要な考え方の一つと言える。その意味で、いい仕事をする、仕事の成果をあげるという目的のために誰が一番か、といいう視点は最優先となるべきである。
また、リクルートでほとんどの場合、実際にそうなっていたのは、マネージャーの役割が自職場の業績を上げることが一番と誰しもが思っていたからであろう。

<第7章>
マネジメントに携わる人は、2つ以上のことを同時に進められる人でなければならない。
ひとつの仕事に熱中している時は、他の仕事に手がつかない、といったタイプの人はスペシャリスト向きで、マネージャーには向かない。


率直に言うと、自分自身を振り返るとこの第7章は一番苦手だ。
その点で、私はスペシャリスト向きであることは間違いない。その上で時に、またはある場面では並行して仕事を進めることが得意でなくても取組み、実行することが以前よりもできているかもしれない。

<第8章>
『1000人分のパーティの招待者宛名を書き上げ、発送するのに、ひとりでやれば10日は必要。
10人でやれば何日かかるか?』算数では答えは1日だが、経営の現場では10人でやっても10日かかることもある。
人が増える時には、手順を変えるなり、仕事のしくみを変えてゆく必要がある。


人の行動、組織的活動は数式通りにはならない。それは経験上も確かだ。
時によっては、数倍、数十倍の成果をあげる場合もあり、逆に二分の一、十分の一になることもある。
また、人は単なる数ではなく、質(レベルやタイプ等)の違いがある。だから、仕事の手順や仕組みはそのチーム、その組織ごと、また取り扱うテーマやプロジェクトごとに常に最適を考え直すことが必要となる。


<第9章>
会議の目的がわからなくて、会議の能率を下げる人がいる。この会議を何のために開いているのか、自分の役割は何か、どのように進めれば会議が効率的になるか、マネージャーはこれらのことをよく把握する必要がある。
会議の効率を上げる人と、下げる人では、マネジメントにおいて大きな開きがある。


職場における会議の進め方は、報連相のやり方と並んで、いい仕事ができるかどうかに大きく関わってくる。
そのために考えるべきことの第一は、会議の「目的」を明確にし、各参加者で共有すること。
そして、第二に、その「目的」のために必要な準備をして参加する、または参加してからでも準備の時間をとる。第三に、その「目的」を目指して会議を進めること。そもそも「目的」に必要な人を集めているか(逆に言えば、必要でない人を集めていないか)もチェックすべきキーポイントである。

<第10章>
マネージャーの任務は高い業績を上げることにある。そのために、メンバーを動かす権限が与えられている。仕事を離れたところでマネージャーが権限を行使することは許されない。


第10章の内容は、あまりにも当たり前すぎて付け加えることはない。だけれど、実際にそうしていないマネージャーが多いことも現実である。自分が何をマネジメントするためのマネージャーか、改めて認識しなおすことが必要だ。

次回へ続く。


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posted by じんさん at 22:47| 北海道 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ご縁(師と友) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月17日

江副さんの『マネージャーに贈る20章』その1〔第1章〜第5章〕

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2月8日(金)、リクルート創業者の江副さんが亡くなられた。
私が最初に入った会社の社長であり、私が現在、この企業研修という仕事ができているのは江副さんの創った会社に入社し、経験したことが土台となっている。おかげさまである。

ネット上のブログやSNS(facebook)上で江副さんについての追悼や思い出のメッセージやコメントが多数飛び交っている。
もちろんその多くは元そして現リクルート社員、そしてその関係者。

その中で、シェアされている一つが江副さんが社内報で書かれた『マネージャーに贈る20章』。
リクルート関係者のfacebookであたらめて見て、この文章はマネージャーに限らず組織で、社会で仕事をする人であればほとんどの方に役立つ内容だと感じた。

全部を一度に載せると長くなるので、5章ずつ掲載して、私自身の感想・コメントも付記したい。


<第1章>
マネジメントの才能は、幸いにも音楽や絵画とは違って、生まれながらのものではない。
経営の才は、後天的に習得するものである。それも99%意欲と努力の産物である。
その証拠に、10代の優れた音楽家はいても、20代の優れた経営者はいない。


確かに経営者は本当に多種多様である。同じような人はいない。比較的若く成功した人もいれば遅咲きの人もいる。
そして、私の仕事の研修トレーナーもそうなのだが、マネジメントは数字に強く(後から出てくる)、儲けることにもうまくなければならないが、それ以上に「人」と関わる仕事だ。
これは、多くの人との出会いと経験が必要となることは間違いない。


<第2章>
マネージャーに要求される仕事には、際限がない。より高い効果を上げるマネージャーは、要求されている様々な仕事のうち、一番大事なことから手がける。仕事を受付順に勧めるような人は、優れたマネージャーとは言えない。
目の前にある仕事の中で、一番大切なものは何かをいつも考えていなければならない。


何が一番大切かを考えることができるためには、経営者として自分自身が大切にしているもの「価値」判断の基準が必要だ。それは、経営(または企業)の「目的」「使命」であり「ビジョン」である。


<第3章>
社内にしか人間関係を持たないマネージャーがいる。こういう人が会社を動かそうとするようでは、会社はいずれ滅んでゆく。
会社もまた、社会の一組織体であるから、社外の人々と良い関係を保つことが不可欠である。


これはリクルートの諸先輩(多くのマネージャー)を見て、経験的にもそう感じる。
リクルート時代(20代)には、まだ分からなかったが、その後2つ目、3つ目の会社、そして現在多くの経営者に出会って強く思う。
そして、大切なのは人間関係の質であって量だけではない、信頼関係、本音で話せる関係、いざとなった時に相互に支援してくれる仲である。


<第4章>
"上の方で決まったこと"をそのままメンバーに事務的に伝えるマネージャーは、メンバーからの信頼と支持は得られない。経営の方針や義務のルールは、マネージャー自身がまず自らのものとしなければならない。
そのためには、疑問などがあれば十分解決しておくこと。
その上で、自らの方針、考え方を交えて、メンバーに向かうことが大切である。


この第4章は、現在マネジメント研修で、参加するマネージャーの方々に実感し、実践してもらいたいものの一つだ。自分自身が部下の時のことを思えば、当たり前のことなのに、なぜか上司(管理者)という立場に立った時に忘れてしまっている人が多いことは否定できない。


<第5章>
メンバーをよく理解しようとすることもマネージャーにとって大切なことである。
それよりもっと大切なことは、マネージャー自身の方針、考え方、人格までもメンバーに理解させることである。マネージャーとメンバーとのよい人間関係は、深い相互理解から生まれる。


これは、マネジャーでなくても人を動かそうと思う時、単なる仲良しのコミュニケーションではなく、人を動かすためのコミュニケーションで一番基本になることだ。
相手を理解していないと、使う言葉も自分の目指す意図に合わないことになる。自分が伝えたいこと、言いたいことではなく、相手が知りたいこと、分かりたいことを通してでないと、相手の人は納得しない、同意しない、動かない。
さらに、マネージャーは自分の方針、考え方〜何のためにやるのか、何が大切なのか、何を良しとするのか、を徹底して伝える。確かにリクルートの多くのマネージャーはよく語り、よくしゃべった。そして、よく訊いた。
具体的な指示ややり方を伝えるだけではなく「俺はこう思う!で、お前は?」と。


次回へ続く。


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posted by じんさん at 21:44| 北海道 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ご縁(師と友) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月27日

POPスター沼澤拓也さんの出版パーティに出席

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昨夜(平成24年4月26日)は、POP広告の講師沼澤拓也さんの著書出版パーティに出席しました。

沼澤拓也さんとは、一昨年クライアントの食品スーパーさんから社内で「POPプロジェクト」を始めたがそのメンバーの研修企画提案・実施を依頼され、その講師としてお願いしたご縁です。

3年ほど前から、朝の勉強会ではご一緒していましたが、この研修を一緒に実施して私もPOPの何たるかを学ばせていただきました。


POPとは、Point Of Purchase(Advertising)の略で、購買時点広告のことです。スーパーの店頭での広告のことですから、誰しも目にしていると思います。

その沼澤さんが3月に著書『繁盛店がかならずやっているPOP最強のルール』を出版され、その記念の講演会と祝賀パーティが多数の友人・知人が集まり開催されたのでした。

この本をサッとみると「POPの技術書」と見えます。確かにたくさんの種類のオリジナルPOPがあふれ、また具体的なポイントを明示しています。しかし、この本の底流には、「お客様視点」「お客様への思いやりと愛」があります。
《POPのその先に笑顔があるか!》というフレーズにその思いが表されています。

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スーパー、飲食店などの方々はもとより、あらゆる小売業・サービス業の方に是非読んでいただきたい本です。お客様満足を高めて繁盛するために役立つ本です。

←ちなみに、こちらは、沼澤さんと研修をご一緒した時に私が作成した
 「研修のPOP」です。
 何点もらえるかな?

全道から、沼澤さんのPOP学習会の仲間やその他の勉強会や交流会の友達など多数の方々が集まったパーティの半ば、パーティ会場で東京から出席されていた出版社のナツメ社の編集担当の女性が、なんと発売1ヶ月で重版決定というサプライズの発表をされ、会場は大盛り上がり「沼澤さん印税生活突入!!(笑)」。

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posted by じんさん at 12:50| 北海道 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | ご縁(師と友) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月30日

スケルトン、笹原友希選手の活動報告(その3)

比較的なおだやかな年末を迎えている札幌です。

さて、12月20日のブログに引き続き、スケルトン笹原友希選手のレース報告です。
今年年内の最終戦、全日本選手権が12月25日に開催されました。

笹原選手は、今シーズンこれまでの国内レースでの成績は、11月9日の全日本ブッシュ選手権で優勝。
昨年の全日本選手権は5位でした。

今回表彰台が期待されていました。
1本目は5位と入賞・表彰台圏内でしたが、2本目でわずかなズレで最終8位と残念な結果となりまた。

インターコンチネンタル第4戦の公式練習での転等その他の影響もあったのかもしれません。

3年後のソチオリンピックを目指している笹原選手にとっては、まだ全て通過点です。
次回以降のさらなる活躍を期待して、応援していきます。

スケルトンについては、こちら(日本ボブスレー・リュージュ連盟「スケルトン」)をご覧ください。


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ラベル:スケルトン
posted by じんさん at 12:36| 北海道 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ご縁(師と友) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月20日

スケルトン、笹原選手の海外遠征報告 その2

毎日マイナス気温の続く今日この頃(札幌)です。

さて、12月10日のブログに引き続き、スケルトンで海外遠征中の笹原友希選手の報告第2弾です。

ラトビアのシグルアのコースで行われたインターコンチネルカップ第3戦、第4戦の結果は
共に11位でした。
前回レースより一つアップです。

 DSC00021.JPG
しかし、そのレースの直前の公式練習最終日に、なんと15カーブで転倒してしまい、
ソリのハンドルにあばら骨を強打、初めて滑走中に息ができない状態を経験した、とのことでした。
(←写真は、ラトビアのシグルアのコース)

転倒した怖さを払拭するため何度も何度もイメージトレーニングして望んだ最後のレース。
1本目が終わり、またも自分の滑りができず13位。
最終4本目で今期のレースの中ではいいすべりで11位までアップしたのです。

6位入賞を目指していた彼自身としては、満足できない結果でしたが、今回の遠征をふり返っての彼の言葉です。

「最後に入賞するためのヒントが転がっていました。そして、結果が出なかったことで得た気づきがたくさんあり、入賞する以上に大事なものを見つけられました。しっかりと整理して次にステップアップしたいと思います。」
12月25日の全日本選手権では優勝目指して、今の自分の精一杯を出して戦うと言う彼に、
是非皆さんの応援をお願い致します。

◆本ブログへのコメント、また私のfacebookへコメント・メッセージをお寄せ下さい。


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posted by じんさん at 22:05| 北海道 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ご縁(師と友) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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